材料・デバイス関連(担当:野崎)
(1)1階クリーンルーム(クラス100および10000)
半導体プロセス装置 1式
・ 電子ビーム蒸着装置
 真空チャンバー内で金属(金、アルミ、ニッケル、チタンなど)や酸化物を電子線により加熱し、基板に堆積させる。
・ 酸化・拡散炉
 最高温度1000度まで窒素、酸素雰囲気中で加熱することができる。シリコンの熱酸化膜の作製に主に利用される。
・ スパッタ装置
 金属、酸化物、窒化物などターゲットさえ用意できれば基板にそのターゲット素材の薄膜を堆積できる。一般にシリコン酸化膜、窒化膜、ITOやZnOなどの透明電極薄膜が堆積できる。
・ イオン注入装置
 基板にイオン化した不純物を注入することができる。イオン注入後、拡散炉で高温熱処理し、P形、N形の半導体を形成することが可能。
・ 反応性イオンエッチング
 極微細加工としてアスペクト比の大きなエッチング(材料の部分的除去)が可能である。対象となる材料は主にシリコン酸化膜などシリコン系材料。
・ 有機金属気相成長(MOCVD)
 GaAsやInPなど各種III-V族化合物半導体薄膜を作製できる。材料を組み合わせることにより超格子、量子井戸、量子ドットの作製が可能。
・ ワイヤーボンダー
 AlやAu線などを電極に取り付ける。
・ ウエットステーション
 化学薬品などを使うドラフトで、純度が非常に高い超純水作製装置が取り付けられている。
・ リソグラフィー
 レジストを塗布、ベーク、露光、現像できる。これにより数ミクロンまでのマスクのパターンをレジストに転写できる。
・ 電子線リソグラフィー
 数nmまでのリソグラフィーが可能。
・ 電気測定評価
 カーブトレーサー、電流・電圧特性評価システム

(2)2階材料評価室
・ FE-SEM
 走査型電子顕微鏡で、数nmの観察が可能。EDSが備わっており元素の分析。反射電子測定により元素の違い、凹凸を明確にできる。
・ X線回折装置
 薄膜材料の結晶性、ロッキングカーブでの欠陥、超格子、ナノ結晶の評価。
・ 走査型プローブ顕微鏡
 大気中でのAFM、STM、コンタクトAFM、ケルビンプローブなどの顕微鏡機能でナノ材料評価に適する。
・ DEKTAK
 段差を数十nmの精度で測定。