設備紹介 結晶方位分散分析走査電子顕微鏡
管理情報
製品名 | : | 日立(株) | S-4300/EBSD |
管理部門 | : | 基盤研究設備部門 | 表面・界面構造解析室 |
管理責任者 | : | 桑原大介 | 研究設備センター |
装置概要
- EBSP法ではバルク試料表面の微細構造並びに結晶方位の定量的解析ができ,分析エリアはSEMで観察できる領域で,SEMの分解能にもよるが,最小1.6nmの分解能で分析できる.
- 実際の解析は数時間かけて,分析したい領域を等間隔のグリッド状に数万点マッピングして行う.得られたデータはカラフルな画像とすることができ(i.e., Orientation Image Microscopy),多結晶材料では試料内の結晶方位分布や結晶粒の大きさを見ることができる.
- 応用例としては,圧延材料の集合組織解析,再結晶材料の方位や粒界解析など,あらゆる結晶材料の結晶学的な解析に用いることができる.
- EBSP法の特徴
- 1) 電子ビームの連続走査により, 最小1.6nmまでの局部領域の結晶方位を大量に精度よく高速測定が可能
- 2) 算出された方位は数値データとして記録されるので,結晶方位マッピングや粒界性格表示など多様な解析が可能
- 3) 極点図,逆極点図など多種の方位情報の定性,定量評価が可能
- 4) 表面(歪み,皮膜など)に敏感である

測定例

上図はAZ31マグネシウム合金に573Kでひずみ1.2まで変形させた際のOIM像であり,
その後,473K~673Kで1ks焼なました際の像を中,下図に示す.
白線は方位差q=2~4°,黒細線はq=4~15°,黒太線はq >15°の変形帯やキンク帯など
転位境界または(副)結晶粒界を示す.
測定できる物質、状態、大きさ等
- 集合組織解析
- 結晶方位および結晶粒界解析